BIG WAVE LIFE→メッセージ(4)

年にして二十歳くらいのアフリカン・アメリカンの女性でした。
その女性は車椅子の上で背筋をしっかりと伸ばしていました。
マッチ棒のように細い体でしてたが、地下鉄構内でエコーのかかった心地よい歌声はどこまでも遠くへ愛を運んでいるようでした。
-*-*-*-*-*-*-*-*-私の友人がなぜその女性を見た瞬間、動けなくなったのか。
それは、その女性が手と足を持たなかったからです。
手も足もその付け根よりすべて切り取られたのか、あるいは生まれつきなかったのか。
彼女は車椅子の上にベルトで上半身を固定されていました。
車椅子を押してきてくれた友人たちに見守られながら、まるで天からのメッセージを伝えるかのように美しい声で歌っていたのでした。
彼の目からは涙があふれ、止まりませんでした。
泣いて泣いて、体の中から酒も愚痴も恨みも、そして自分の情けなさもすべて洗い流してしまうほど泣きました。
責任は全て自分にある。
まずはその事実を認めよう。
そう思いました。
そして
「もう一度生きよう。」
と決意しました。
今日までの自分はここで死んだ。
そして新たな自分が生まれたんだ。
そのようなメッセージを頭の中で聞いたような気がしました。
-*-*-*-*-*-*-*-*-その後彼は日本に戻り、一から人生をやり直しました。
良き仕事も見つけることができました。
今頃はきっと出世もしていることでしょう。
彼の人生においては今回の苦しみは必要だったのかもしれません。
今の彼がどんなにか人生を楽しみ、生きることに感謝しているか。
自分を大切にし、それ故人を大切にしていると思います。
彼はマンハッタンの路上で天をにらみ、神は何も答えてくれなかったと愚痴をこぼしましたが、もしかするとそれまでもメッセージが来ていたかもしれません。
何度もつかみ損ねた彼でしたが、最後の最後にキャッチした。
私は彼の話を聞いて、そう感じました。
その(
5)に続く
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